子どものビザ(その2)~ 「特別なケース」を解説します。 ~

「子どものビザ(その1)」では、「家族滞在」ビザ・「日本人の子ども」・「永住者に子ども」を解説しました。子どものビザは他にもあります。

「特定活動」ビザ

「特定活動」ビザは、法務大臣が個々に指定する活動について、与えられる「活動資格ビザ」です。入管法では「個々に指定」すると規定していますが、実際には、法務省告示というかたちで、40以上の類型を事前に策定しています。

法務省告示以外の「特定活動」ビザが全く認められない訳ではないのですが、「在留資格認定証明書」の交付は法務省告示になけれな受けることができません。

「特定活動」ビザの中で、「子ども」だけを対象とするものはないのですが、いくつかの就労を目的とする「特定活動」ビザには、その対象としてk子どもを含めるものもあります。(もちろん、家族はその他に配偶者、場合によっては、親も対象となります。)「家族滞在」ビザは、「特定活動」ビザの保有者の家族は対象としないからです。

具体的には、以下の「特定活動」ビザが子どもも対象とされます。

  1. 日本国内の公私機関に雇用されるアマチュア・スポーツ選手の子(及び配偶者)
  2. 日本とインドネシア、フィリピン、またはベトナムとの協定に基づき看護師または介護福祉士の仕事を行う者の子(及び配偶者)
  3. 法務大臣指定機関での特定分野に関して、「研究」ビザと「経営・管理」ビザの両方の定める活動を行うことが可能な「特定研究等活動」ビザで在留する者の子(及び配偶者・父母)
  4. 「技術・人文知識・国際業務」ビザの上陸許可基準をクリアする者が法務大臣指定機関で情報処理事業に関する職業に就くための「特定情報処理活動」ビザをもつ者の子(及び配偶者・父母)

許可基準は?

「特定活動」ビザは、「上陸許可基準」の対象ではありません。具体的な許可基準は明示されていませんが、必要書類から以下の条件が必要と考えることができます。

  • 扶養者が子ども及びを養うことが可能な資産または収入があること

準備する書類は?

法務省令では次の通りとされています。

  1. 在留中の活動を疎明する文書
  2. 在留中の一切の経費を賄うことができることを証明する文書

法務省のサイトでは、具体的に以下の通りとされています。

1.「アマチュア・スポーツ選手の子」

  • 子どもと扶養者との身分関係を証明する文書(出生証明書など) 1通
  • 扶養者の在留カード(在留カードとみなされる外国人登録証明書を含む。)または旅券の写し 1通
  • 扶養者の在職証明書 1通
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書と(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、何れか一方で可)

2.日本とインドネシア、フィリピン、またはベトナムとの協定に基づく看護師または介護福祉士の子」

  • 子どもと扶養者との身分関係を証する文書(出生証明書の写しなど) 1通
  • 扶養者の在留カード(在留カードとみなされる外国人登録証明書を含む。)または旅券の写し 1通
  • 次の何れかで、扶養者の活動の内容・期間・地位・報酬を証明する文書・・・ 日本の機関からの在職証明書 1通  / 日本の機関からの雇用契約書の写し 1通
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書と(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、何れか一方で可)

3.「特定研究等活動」ビザまたは「特定情報処理活動」ビザで在留する者の子

  • 子どもと扶養者との身分関係を証する文書(出生証明書の写しなど) 1通
  • 扶養者の在留カード(在留カードとみなされる外国人登録証明書を含む。)または旅券の写し 1通
  • 扶養者の職業を証明する文書・・・在職証明書(職業がわかる証明書) 1通
  • 扶養者の収入を証明する文書、次の何れか・・・扶養者が既に日本に在留している場合は、扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書と(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、何れか一方で可) / 扶養者が子どもとともに入国する場合は、適宜扶養者の収入を証明する文書

「外交」「公用」ビザ

「外交」ビザは、我が国政府が接受する外国政府の外交使節団・領事機関などの構成員のためのビザです。在日大使館・公使館・領事館のメンバーが対象です。

そして、「外交」ビザは、それら外交官などと同一世帯に属する家族も対象とするビザです。外交官の子どもも「外交」ビザの対象となるのです。

「公用」ビザは、我が国の承認した外国政府・国際機関の公務に従事する者のビザとされます。外交官などの外交の職に就かない在日大使館・公使館・領事館などの職員が典型とされます。

「公用」ビザも、同一世帯に属する家族も対象とするビザです。子どもも「公用」ビザの対象となるのです。

実は、同じ様なビザが「特定活動」の告示にもあります。

台湾日本関係協会の日本国内の事務所の職員と同一世帯の家族、駐日パレスチナ総代表部の職員と同一世帯に家族も、「外交」「公用」ビザと同様のビザの対象となるのです。

許可基準は?

「上陸許可基準」の対象ではありません。下述の提出書類からも分かる様に「特別なビザ」で、他のビザと同様の審査はされず、「外交的」に決定されるものと推定できます。

必要な書類は?

法務省令では、「外交」ビザ・「公用」ビザともに提出すべき書類は次の通りです。

  • 口上書その他外国政府または国際機関が発行した身分及び用務を証する文書

台湾、パレスチナの「特定活動」ビザも、同様と推定されます。

「定住者」告示にも

居住資格ビザである「定住者」ビザは、「法務大臣が特別な理由を考慮し、一定の在留期間を指定して居住を認める」ビザです。

具体的にどの様な場合に認められるのかについては、は「特定活動」と同じ様に、法務省告示で一定の類型を定めています。この告示を「定住者告示」といいます。

「定住者告示」で定めれらた類型の中にも、子どもを対象としたものがあります。具体的には次の通りです。

1.タイ国内において一時的に庇護されている、 またマレーシア国内に一時滞在しているミャンマー難民で、日本社会への適応能力があり、生活を営むに足る職業に就くことが見込まれるものの子(または配偶者)

2.次の何れかにあたるもの

  • 日本人、永住者、特別永住者の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子
  • 日系3世またはその配偶者以外で、1年以上の在留期間の「定住者」ビザの外国人の扶養を受けて生活する当該者の未成年で未婚の実子
  • 日系3世またはその配偶者として1年の以上の在留期間の「定住者」」ビザをもつ外国人の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子で、素行が善良であるもの
  • 日本人、永住者、特別永住者または1年以上の在留期間の「定住者」ビザをもつ外国人の配偶者で、「日本人の配偶者等」ビザまたは「永住者の配偶者等」ビザをもつ外国人の扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子

3. 次の何れかの扶養を受けて生活する6歳未満の養子

  • 日本人
  • 永住者
  • 1年以上の在留期間の「定住者」ビザをもつ外国人
  • 特別永住者

4.いわゆる中国残留邦人と日本国内で同居する20歳未満の実子で、配偶者のいない者

許可条件は?

「定住者」ビザは、「上陸許可基準」の対象ではありません。

ミャンマー難民、中国残留邦人関連のビザも政策的配慮に基づくもので、他のビザと同列に語ることは適さないかもしれません。

その他の「未婚の実子」と「6歳未満の養子」については、下述の提出書類からは、扶養者が対象となる「実子」「養子」を含む、家族を養うことができることが最低限必要と考えられます。

準備する書類は?

法務省令の規定する「定住者」ビザの申請に必要な書類は次の通りです。

  1. 戸籍謄本、婚姻証明書、出生証明書などの申請者本人の身分関係を証明する文書
  2. 日本での一切の経費を支払うことができることを証明する文書、なお本人以外の経費を支払う場合は、その収入を証明する文書
  3. 日本に居住する身元保証人の身元保証書

法務省のサイトは、上記「未婚の実子」と「6歳未満の養子」については、具体的な提出書類を記載しています。

「未婚の実子・定住者」ビザに提出書類

法務省のサイトは「未婚の実子」については、「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」のビザをもつ外国の方が扶養する場合の提出書類を例示しています。

「定住者」ビザをもつ方が扶養者の場合

1.身分関係を証明する文書

  • 申請者本人の出生届出受理証明書 1通
  • 扶養者の住民票(世帯全員の記載があるもの) 1通

2.扶養者の職業・収入を証明する文書

  • 扶養者が会社勤務の場合・・・在職証明書 1通
  • 扶養者が自営業などの場合・・・a.扶養者の確定申告書の控えの写し 1通 / 扶養者の営業許可書の写し(ある場合) 1通
  • 扶養者が無職である場合・・・適宜、預貯金通帳の写しなど
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方で可)

「日本人の配偶者」ビザをもつ方が扶養者の場合

1.身分関係を証明する文書

  • 扶養者の配偶者である日本人の戸籍謄本(全部事項証明書) 1通
  • 同  住民票(世帯全員の記載があるもの) 1通

2.扶養者の職業・収入を証明する文書

  • 扶養者(日本人か日本人の配偶者の収入が多い方、以下同様)が会社勤務の場合・・・在職証明書 1通
  • 扶養者が自営業などの場合・・・a.扶養者の確定申告書の控えの写し 1通 / 扶養者の営業許可書の写し(ある場合) 1通
  • 扶養者が無職である場合・・・適宜、預貯金通帳の写しなど
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方で可)

「永住者の配偶者」ビザをもつ方が扶養者の場合

1.身分関係を証明する文書

  • 申請者本人の出生届出受理証明書 1通
  • 永住者または永住者の配偶者の住民票(世帯全員の記載があるもの) 1通

2.扶養者の職業・収入を証明する文書

  • 扶養者(永住者か永住者の配偶者の収入が多い方、以下同様)が会社勤務の場合・・・在職証明書 1通
  • 扶養者が自営業などの場合・・・a.扶養者の確定申告書の控えの写し 1通 / 扶養者の営業許可書の写し(ある場合) 1通
  • 扶養者が無職である場合・・・適宜、預貯金通帳の写しなど
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方で可)

「6歳未満の養子・定住者」ビザの提出書類

法務省のサイトは「6歳未満の養子」については、「日本人」が扶養する場合と、「永住者」「定住者」または「特別永住者」が扶養する場合に分けての提出書類を例示しています。

「日本人」が扶養する場合

1.身分関係を証明する文書

  • 扶養する日本人の戸籍謄本(全部事項証明書) 1通
  • 同  住民票(世帯全員の記載があるもの) 1通

2.扶養者の職業・収入を証明する文書

  • 扶養者である日本人(以下同様)が会社勤務の場合・・・在職証明書 1通
  • 扶養者が自営業などの場合・・・a.扶養者の確定申告書の控えの写し 1通 / 扶養者の営業許可書の写し(ある場合) 1通
  • 扶養者が無職である場合・・・適宜、預貯金通帳の写しなど
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方で可)

「永住者」「定住者」または「特別永住者」が扶養する場合

1.身分関係を証明する文書

  • 申請者本人の養子縁組届出受理証明書 1通
  • 扶養者のの住民票(世帯全員の記載があるもの) 1通

2.扶養者の職業・収入を証明する文書

  • 扶養者が会社勤務の場合・・・在職証明書 1通
  • 扶養者が自営業などの場合・・・a.扶養者の確定申告書の控えの写し 1通 / 扶養者の営業許可書の写し(ある場合) 1通
  • 扶養者が無職である場合・・・適宜、預貯金通帳の写しなど
  • 扶養者の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書(1年間の総所得と納税状況が記載されたもの) 各1通(1年間の総所得と納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方で可)

まとめ

「家族滞在」「日本人の子ども」「永住者の子ども」、これらのビザ以外の、子どもを対象とするビザを紹介しました。

「子どものビザ」の許可を得るための最低限の条件は、家族全体で生計を立てる能力を証明することです。

そのためには、適切な資料の提出によって、充分な資産・収入があることを適宜説明することが必要です。

是非とも、当事務所にご相談下さい。ご相談は無料です。

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